夫 帰り遅いからと迂闊に近づくな

今日も夫 帰り遅いのは、毎回同じ。けれど、此処でひたすら待ち、恨み事を言うのも疲れる。

そうだ、今日はお迎えとかしてみようか?思えば、彼が勤める会社へ行った事は無い。突然の来訪、驚くであろう。

ふふ楽しみだ…と、私は口にした酒の勢いもあり、連絡等一切せず、夜10時、亭主が居る勤め先へと徒歩で向かう。場所は分かる。20分も歩けば着くはず。

仮に仕事終えてなければ、待とう。もはや家で待つも、外でも、さして違い存在せず。っと、看板見えた。亭主は本屋で店長を務めてる。

あまり大きな店…でも無いが、深夜10時迄で閉店と、夫 帰り遅いのもやむ終えまい。嗚呼、やはり終了済み、真っ暗。裏口へまわり、ドアをノック。

返答非ず。悪い事と思えど身内、ドアノブへ手を掛け、回せば開く。施錠もせず?中へ入れば倉庫。あれ、奥に誰かいる…彼?と、不意に近づけば…見てはならぬ光景。

男女二人。夫 帰り遅いと思えば…酔いも冷め、眩暈覚えつつ裏口から出た。こんな…最低だ。夫 帰り遅い?浮気じゃ当然ね。